2016年 06月 20日
今月のお話
6月のわくわく体験教室は、『はじめてのお茶会』でした。子ども向けのお茶会ではなくて、松花堂庭園の茶室で開かれた正真正銘のお茶会です。子どもたちにとっては、もちろん、はじめてのお茶会だったでしょうが、実は、私にとってもはじめてのお茶会でした。(正確に言うと、お茶会でのお点前がはじめてでした。)
フィンランドから来たカティちゃんと一緒にはじめた茶道。もう3年も経つというのに、なかなか覚えられず、とても茶会でお点前ができるような状態ではなかったのですが、渡邊先生に背中を押していただき、チャレンジすること。お茶会の前には、何度も特別にお稽古をつけてもらいました。なんとか手順を覚えて当日を迎えることができました。
もし、「いえいえ、自信がないのでもう少し上達してからにします。」なんていたら、きっとどんどんハードルが高くなり、結局、やらないまま、やれないままだったかもしれません。
私の場合、今回のお茶会に限らず、『やるか、やらないか。』の選択をしなければならない場面に遭遇したときに迷ったら、『やってみる。』を選ぶことにしています。案外やってみたら、できるものだと知っているからです。やろうと決めた瞬間、今自分がすべきことがわかりやすく見えてきます。目標達成のために努力するからです。
ときには目標が高過ぎて失敗することもありますが、必要以上に落ち込むこともありません。やってだめたったのだから仕方ありません。でも、努力の過程で得たものは、かけがえのないものだし、失敗は成功以上に自分を豊かにするものです。結果ではなく過程にこそ、大切なものが隠されている。そのことを知っていたら、失敗を恐れることはありません。
けれども、自分はまだしも、子どもに失敗をさせたくないのが親心。落ち込んだり、傷ついたりしている姿を見るのは胸が痛みますものね。転ばぬ先の杖を用意してあげたくなるし、転びそうな道は通らないように導いてあげたくなります。
また、こんな風に思うかもしれません。自己肯定感を育てるには、たくさんの成功体験を積んであげることが大切だと言われています。なのに、失敗なんて経験させてもいいのだろうか?と。
心配しなくても大丈夫。七転び八起きと言いますが、転んでも自分の力で立ち上がることができる子に育っていれば、どれだけたくさん失敗しても、自己肯定できます。むしろ難なく簡単に成功した体験をたくさん積み、転んだことのない子の方が大きくなってから初めて転んだときのショックは大きくて、打ちのめされて、立ち上がれなくなってしまいます。
失敗しなければ、転んだときの立ち上がり方を経験することはできません。子どもに転ばせないことが大切なのではなくて、転んだときにどうやって立ち上がるかを学ばせることが大切なのです。ときには失敗することも必要です。
なんだか失敗のすすめのようになってきましたが、そうではありません。子どもにとって、失敗は決して悪いことばかりではないということです。
もうすぐ夏休みです。普段はできないようなことにも挑戦できるチャンスです。子どもたちにはいろいろな体験をしてほしいな、と思っています。本人がやりたいということはもちろんですが、そうでないことにもどんどん挑戦してほしいです。失敗を恐れずに、迷ったときにはチャレンジ!背中を押してあげるのはお母さん、お父さんです。そして、もしも転びそうになっても、すぐに手を出さず、グッと堪えましょう。心を鬼にして、子どもが自分の力で乗り越えるのを見守ってあげてくださいね
by wakeitoi
| 2016-06-20 17:10
| 子育てサポート
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